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特例要件を理解する
― 01・02・03 を、何をすればよいかまで読む ―

令和8年度特例要件は、6月以降のロ区分や、箱Bサービスの申請で重要です。3つのルートを「何をすればよいか」まで整理します。

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特例要件の全体像

令和8年度特例要件は、次の3つのうち、いずれか1つを満たせばよい仕組みです。

01 / ケアプランデータ連携

加入だけでは足りません。利用まで必要です。

02 / 生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡ

Ⅱが土台、Ⅰが上位です。

03 / 社会福祉連携推進法人

事業所単位ではなく、所属法人で見るルートです。

ルート向いている事業所申請時の考え方最低限の根拠資料
01 ケアプランデータ連携訪問・通所系、居宅介護支援、介護予防支援、小多機等利用済み、又は実績報告書提出までに利用見込み送受信記録が分かる画面
02 生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡ施設・居住系、多機能サービス、短期入所等算定済み、又は実績報告書提出までに算定見込み体制届
03 社会福祉連携推進法人法人本部で外部連携を進めている場合所属していれば可認定申請書等の受理資料
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01 ケアプランデータ連携システムの利用

加入だけでは足りません。 国は、ケアプランデータ連携システムへの加入だけでなく、利用することが必要としています。

何をすればOKか

  • ケアプランデータ連携システム、又は厚労省が同等と認めたシステムに加入していること
  • 実際にデータ送信又は受信を行い、利用実績があること
  • 実績報告書において、利用実績を記載できること

申請時にまだ利用できていない場合

申請時点で未利用でも、実績報告書の提出までに利用する見込みで整理できる枝があります。ただし、年度末までに実際の利用が必要です。

何を残すか

  • 送信又は受信の記録が分かる画面のスクリーンショット
  • 利用開始日が分かる管理画面
  • 必要があれば契約関係書類
NG 「加入した」「アカウントを作った」だけで満たしたことにすること。必要なのは利用実績です。
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02 生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡ

Ⅱが土台、Ⅰが上位です。したがって、Ⅱの要件と、Ⅰの追加要件を分けて理解する必要があります。

加算Ⅱで必要なこと

  • 生産性向上のための委員会が開催されていること
  • 必要な安全対策が講じられていること
  • 見守り機器等のテクノロジーを1つ以上導入していること
  • ガイドラインに基づく継続的な業務改善を行っていること
  • 年1回の実績データ報告を行うこと

加算Ⅰでさらに必要なこと

  • 導入による成果確認ができていること
  • 複数のテクノロジーを導入していること
  • 職員間の適切な役割分担が行われていること

何を残すか

  • 体制届出
  • 委員会議事録
  • 導入機器一覧
  • 安全対策・点検・事故検討記録
  • 職員研修記録
  • 比較データ
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03 社会福祉連携推進法人への所属

これは、事業所単位ではありません。介護サービス事業所等が所属する法人が、社会福祉連携推進法人に所属していることを見るルートです。

何をすればOKか

  • 所属法人が、認定を受けた社会福祉連携推進法人に所属していること
  • その事実を本部で説明できること

何を残すか

  • 社会福祉連携推進認定申請書(受理されたもの)
  • 法人内で所属関係が分かる資料
  • 必要に応じて厚労省の認定法人一覧の確認記録
実務のコツ このルートは、各事業所がバラバラに証拠を持つより、本部で一括保管した方が安全です。
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4・5月との関係(ここが見落としやすい)

令和8年度特例要件は、基本的には6月以降の要件です。したがって、4・5月に処遇改善加算を算定するために、原則として必須ではありません。

ただし 4・5月にキャリアパス要件Ⅰ〜Ⅳや職場環境等要件を、要件整備の誓約で満たしたものとして申請する場合には、特例要件も満たしていること(特例要件に係る取組の誓約を含む)が必要です。
ケース特例要件考え方
4・5月、必要要件が申請時点で全部整っている原則不要通常どおり申請する
4・5月、必要なキャリアパス要件や職場環境等要件を誓約で補う必要特例要件に係る取組の誓約も必要
6月以降、箱AのⅠロ・Ⅱロを使う必要ロ区分なので必要
6月以降、箱Bで特例要件ルートを使う必要01・02・03のいずれかで進める
迷ったら 自法人チェック で、サービス・時期・区分から当てはめて確認してください。
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根拠資料と保存期間の整理

「処遇改善加算に関係する記録の保存期間」と、「そもそも事業所として残すべき記録の保存期間」は別物です。ここを一緒にすると誤解を生みやすいので、対象別に分けて整理します。

A / 処遇改善加算まわり

令和8年度特例要件の
根拠資料

2KEEP

ケアプランデータ連携の利用画面、生産性向上推進体制加算の体制届、社会福祉連携推進法人の認定書類など、特例要件を満たしていることを示す書類の保存期間です。

根拠 今回の基本通知(老発0313第6号 / 介護保険最新情報 Vol.1479 別添1)
※処遇改善加算の賃金改善計画書・実績報告書も同様に2年間保存です。
B / 事業所としての基本

サービス提供記録・
運営基準上の記録

5HAKODATE

ケアプラン、サービス提供記録、事故・苦情対応、会議録、契約書など、指定サービスの運営基準に基づき残すべき記録です。

根拠 国の基準省令上の原則は「完結の日から2年」ですが、函館市では条例により5年に加重されています。函館市内の事業所は5年で運用してください。
※法人内に函館市外の事業所を持つ場合は、当該自治体の条例を別途確認してください。
C / 個別加算の書類

個別加算の
チェックシート等

加算ごとVARIES

特定事業所加算、サービス提供体制強化加算、科学的介護推進体制加算など、個別加算ごとに求められる様式・チェックシートの保存期間は、それぞれの加算のルールに従います。

根拠 各加算の告示・留意事項通知
※多くは2年または5年ですが、加算ごとに個別確認が必要です。
よくある誤解 「処遇改善加算の保存は2年だから、全部の書類が2年でよい」と読むのは危険です。AとBは別物で、函館市内の事業所は、運営基準関係の記録を5年間保管する必要があります。

特例要件ごとに、どんな根拠資料を残すか

要件根拠資料の例
ケアプランデータ連携システムに加入し、利用していること使用画面のスクリーンショット(送信又は受信の記録がわかるもの)
申請時点又は実績報告書提出までに、生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡを算定していること体制届出
所属法人が社会福祉連携推進法人に所属していること受理された社会福祉連携推進認定申請書等
補足 指定権者への一律提出は求められていませんが、求められたらすぐ出せる状態にしておく必要があります。